泡沫灯


製作:コップ袋

1.   はじめに

このシナリオは“クトゥルフ神話TRPG”と“クトゥルフ神話TRPG2010”に対応したシナリオです。1人向けにデザインされています。

プレイ時間はオンラインセッションで30~2時間程度となっています。

シナリオの設定は現代の夏、リゾート地の海水浴場です。

必須技能は<水泳>推奨技能は<聞き耳>,雰囲気を楽しむシナリオとなっています。


2.   シナリオ背景

探索者が波にのまれ、意識を手放した時、不幸にもグルーンの象牙で出来た像を手にしてしまい、グルーンによる夢引きと、生死の境が混じってしまった

そのために、この不可解な世界が発生しました。


3.   導入

探索者は日常から離れたバカンスを楽しむために、親しい友人NPCと2人でリゾート地へとやってきます

リゾートのホテルのプライベートビーチなのですが、水深がそこそこ深い場所までいけてライフセーバーは充実しています。また、シュノーケルの貸し出しもしているそうです

そこで、シュノーケリングを楽しむために、親しい友人が、奥まで競争しようと持ちかけてきます、ここで、探索者に水泳の技能を振って貰いましょう。

探索者が成功した場合は、ずいぶんと早く探索者だけが奥までついてしまいます

失敗した場合は、探索者は波に流されて、あらぬ方向へ行ってしまっています。

そして、どちらにしろ、NPCは驚いた顔であなたの方を見ています・・・

探索者の後ろの津波を・・・そして探索者は波に飲まれることとなります。


4.   狭い通路 生死と夢引きの世界

4-1.ギミック

この世界では、一歩歩く事に走馬灯を見ます

一歩あるくと去年の、二歩あるくと一昨年のといった感じです。

その際、走馬灯の年の記憶が抜け落ちていきます。体は覚えているのに頭の中では何もない、そんな不思議な感覚に、はじめの一歩は1/1d4の正気度を喪失します。

そして、0歳の走馬灯に近づくにつれ、周りの環境が海の中に変わっていきます。

 (母なる海へ魂が回帰しようとするため。)

この際、ずっと地面を歩いている事を描写するといいでしょう。

年齢の数と同じ歩数を歩くと、走馬灯を見終え、自分の記憶が全てなくなり、自分が殆ど分らなくなるが、声が自分を呼ぶのだけがわかる状態に陥ります。1/1d4の正気度の喪失。

次の歩を進めた際に死に至ります。この場合【BADEND1】へ進んでください。

KPPLが何歩歩くかを確認しながら進行してください。

 

また、この通路は海底の通路なのですが、探索者は地上にいる事が普通なので、地上にいる感覚があります、これは魂はありのままの自分の姿でいようとするためです。

しかしもし探索者が泳ごうとした場合、水着になり、その途端に周りは本当の姿(海底の通路)に変貌します。これにより、脱出が可能になります。


4-2.通路の中

探索者は次第に意識が戻り、暗い通路に1人佇んでいる事がわかる。

先ほどまでは水着を着ていたはずなのに、今は普段着になっている(荷物はもっていない。)

探索者の前方奥からはほのかな輝きが漏れる場所が

後方奥には暗い場所がある、どちらも距離はあるように感じる。

そして、自分の手に何か握っている事がわかる

どうやらメモのようだ。

メモには

◆その灯は年の数 歩を進めれば見終えられる

全てを見た 次の歩が さようなら

と自分の筆跡で書かれている。

 

メモを読んだ後に、この通路内で探索者が発言した場合、<アイデア>を振らせる

成功すると、自分が話すたびに気泡が自分の口から出る事がわかる。

しかし、水の中にいる実感は全くない。

 

通路の壁を気にした場合

暗い岩で出来た通路のようで、何故か壁にはフジツボががびっしりついている事がわかる。

岩については<地質学>で花崗岩である事を知れる。

 

何か聞こえないか<聞き耳>をした場合

明るい方向からは、優しく自分を呼ぶ声が

暗い方向からは、親しく自分を呼ぶ声が聞こえる。

 

優しい声とは、死の声であり、もし声がどういったものなのかを気にした場合

常に自分を呼んでいた気がする、歩いている時も、誰かと話している時も、御飯を食べているときも、寝ている時ですら・・・それはとても遠く、しかしいつでも身近で自分を呼んでいた

など、死を連想させるが、直接的ではない描写をする。

親しく自分を呼ぶ声は今回、導入で同行した親友の声である。

そういった描写をする。こちらは直接的で良い。

 

何か見えないか<目星>をした場合

通路内には何かが漂っている事がわかる。

しかし、それはホコリではなさそうだ。(歩数が進めば深海魚であることがわかってくる)

 

風を感じないかを知りたがった場合

<聞き耳>に成功したら

風は感じないが、何かの流れは感じる

しかし、それは漂っているだけで、どちらかに向かって流れているわけではないという事がわかる。

(→海底の淀み。)


5.   海底の通路

泳げることに気づいた探索者は

その瞬間、自分が水の中にいる感覚が襲う

そして周りには水棲生物が漂っている事もわかる。

 

それを認識したら、明るい方向からグルーンの触手が伸びてくる事になる。

そして、激しい水流が探索者を襲い、その触手に近づけようとするだろう。

 

ここからはラウンド処理になり

Rごとに窒息ロール(*10からのスタート)を行う

また、1ターンに1度だけ水棲生物の一匹が探索者に襲ってくる可能性が少なからずある。

 

進んだ方向が、暗い方向に近かった場合は水泳に1

進んだ方向が、明るい方向に近かった場合は水泳に2回成功すれば(灯の方に完全に近づいていた場合は3)

脱出することができる。

触手は2度連続で水泳に失敗した場合攻撃してくる

(45%) 回避は可能だが水泳で振る事。

触手に捕まった場合【BADEND2】へ

また、自ら進んで灯の方向へ進んだ場合も【BADEND2へ】

 

脱出に成功した場合、探索者は明るい方向を気にして、

月桂冠を被せられている、裸の美青年がぶよぶよとしてナメクジに似た怪物に変貌する様を見ることになる、これにより正気度喪失0/1d10

そして【END】へ。

 

END

無事、現実へ帰ってきた探索者達は泣きながら探索者の名前を呼ぶ友人の顔を見ながら

目を覚ますことになる。そして右手に何かを握っている感覚があるのがわかる。

右手の中に握っている物は、月桂冠を被せられている裸の美青年を象った奇妙な象牙の小片である。

これを捨てた場合、何事もなく日常へ戻っていき、1d6の正気度回復をする

もし、そのまま持って帰った場合は、グルーンの夢を見続けるため、正気度回復はなし

その後、どうなったかはこのシナリオでは語らない。

BADEND1

走馬灯を見終えた探索者は、自然の摂理に従い、そのまま意識を失いながら

死に絶える。

BADEND2

グルーンにより、魂をアトランティスに捕らわれる事になる。

探索者は、グルーンと妖艶に輝く海底都市アトランティスを見ながら、その生涯を閉じることになる。